病院薬剤師と処方箋

日々の処方鑑査や患者さん、お医者さんから質問されたことを自分なりに調べてアウトプットするブログです。

深部静脈血栓症(DVT)について別の本でも勉強した④

 続きを書いていきます。

 

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【抗血小板薬と抗凝固薬の大まかな使い分け】

・動脈血栓:血小板を主体に形成される血栓。「血小板血栓」、「白色血栓」とも呼ぶ。抗血小板薬による血小板の沈着抑制、凝集抑制が必要

 

・静脈血栓:赤血球、フィブリンを主体とした血栓。「フィブリン血栓」、「赤色血栓」とも呼ぶ。抗凝固薬による凝固能亢進の抑制が必要

P.285

 

【DVTの時期により抗血小板薬を用いることがある】

☆基本、静脈の血栓であるDVTの治療は抗凝固薬である。(抗凝固療法は急性期における有効性&慢性期での血栓症再発予防において有効であるため)

DVT急性期:抗血小板薬は基本使用しない(静脈血栓の発症メカニズムから考えて効果不十分。)

DVT慢性期:出血性合併症を発症したが抗凝固療法の継続が望ましい場合、低用量アスピリンへの切り替えを行うことがある(ただし、DVT再発予防効果は抗凝固療法に比べ落ちる)

P.286