今日は経口強心剤についていつもの本で学んだことを書いていきます。
【アカルディの特徴】
・左室収縮力を高める&後負荷の軽減
・心筋酸素消費量を増加させず心筋収縮力を改善
P.109
【アカルディの適応】
①重症心不全における経静脈的強心薬からの離脱時のサポート
②重症心不全におけるβブロッカー導入、増量時のバックアップ
③心不全至適薬物治療を積極的に行ってもNYHAⅡ以上を認める場合の予防的・補助的な投与
④生命予後改善に限界のある難治性重症心不全
⑤生命予後改善に限界のある高齢者心不全例でQOL改善
(↑運動耐容の改善、日常レベルのQOLを改善する)
⑥複数回の心不全入院歴がある症例
⑦特発性拡張型心筋症で心機能の改善が見込めない症例
⑧虚血性心筋症で著しくEFが低下している症例
⑨Nohria分類C(wet&cold)に当てはまる症例
P.110
【経静脈的強心剤からアカルディへの切り替え】
DOB、PDEⅢ阻害薬が完全に終了する3日前からアカルディ2.5mg/分2を追加
→不整脈の出現時:1.25mg/日に減量
→血行動態悪化:5mg/日に増量
(アカルディは分1~2でOK。ガイドラインにも記載あり)
P.111、急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)P.41
【アカルディの試験】
EPOCH試験
試験対象:EF:45%以下、NYHAⅡ~Ⅲ
結果:心臓死や心不全悪化による入院を45%減少、自覚症状や運動耐容能を有意に改善