病院薬剤師と処方箋

日々の処方鑑査や患者さん、お医者さんから質問されたことを自分なりに調べてアウトプットするブログです。

尿路感染症(治療③)

 今日も尿路感染症の治療の続きを書いていきます。

 

 

 

【尿路感染症の経過観察】

腎盂腎炎は72時間程度は発熱が持続しても良い感染症(翌日、解熱しないからといって慌てない)

・72時間経っても解熱しない場合→尿路結石などの尿路閉塞、膿瘍形成の評価をCTなどを用いて画像検索する。

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【72時間ルールを無視して画像検索したほうが良い場合】

☆閉塞の解除、ドレナージを早期に行わないと救命できない状況の場合、72時間ルールを無視して画像検索を!!

  • 入院の時点でショック状態など重症の場合

→閉塞の解除、ドレナージをしないと全身状態の改善が期待できない可能性あり。

  • 来院時から痛みが強すぎる

→尿管結石や腎膿瘍の存在を示唆

  • リスクが高い場合には積極的に考える

→コントロール不良のDM、HIV、その他の免疫不全

→結石や先天性奇形などが疑わしい病歴

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【複雑性尿路感染症の治療期間】

・血液培養陽性例は2週間

・血液培養陽性以外ガイドラインによっても異なっており明確な指標はない

→解熱後or複雑性の因子解除後(カテーテル抜去や結石除去など)3~5日

カテーテル関連尿路感染症の場合は以下の2通り

  • 症状が迅速に改善した場合:7日間
  • 反応が遅れた場合:10~14日間

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P.S 今日は行くのを控えていた初詣に細心の注意を払って家族で行ってきました。