病院薬剤師と処方箋

日々の処方鑑査や患者さん、お医者さんから質問されたことを自分なりに調べてアウトプットするブログです。

今全く話題ではないワクチンを書いてみた

 今日は何かと話題のワクチンのことを書いていこうと思います。

 

ただ、コロナワクチンではないですよ。

 

いつもの本にワクチンのことが載ってたので書いていきます。

 


 

【肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)】

・65歳以上は全例適応と考える。

・特に65歳以上で糖尿病、心疾患、慢性肺疾患、脾機能不全、慢性免疫不全(担癌患者、リウマチ、膠原病患者、HIVや臓器移植後など)の患者には推奨

(ワクチンの効果を高めるには脾臓摘出の2週間前に打つ必要がある(※ただし、脾摘前だと保険通らない)。ベストな状況ではないが脾臓摘出後でも打つ価値はある)

・副反応:注射部位の局所反応が他の予防接種に比べて多い(ただし、数日で自然軽快する)

・欧米では接種後5年以上経過している場合は再接種するとなっている(日本では「再接種は可能」と推奨度が違う)

・肺炎球菌ワクチンは「肺炎の予防接種ではなく肺炎球菌(肺炎の起因菌として最多)という菌の予防接種」である。

・血液培養陽性となるような侵襲性肺炎球菌感染症への効果(肺炎球菌による重症化の予防)は証明されている

・ただし、肺炎に対する予防効果ははっきりとは証明されていない(アメリカCDCも肺炎を予防するワクチンとは説明しないようにと注意喚起している)

P.195~196

 

【インフルエンザワクチン】

・50歳以上、老人ホームや慢性疾患施設の入所者&職員、慢性疾患をもつ人全員、医療従事者など(基本的に打たなくてよいとする人のほうがマレ)

 

予防効果(やはり高齢者になると発症予防効果も落ちる)

 

発症予防

死亡回避

65歳以上

34~55%

80%

65歳未満健常成人

70~90%

 

 

・妊婦に対してのインフルエンザワクチンを推奨すると日本産婦人科学会、WHOともにしている。

(※ただし、不安定な時期である妊娠初期には避けるようにとしている国もある)

→総合的には医療従事者から妊娠初期の患者に積極的にインフルエンザを打つべきとは言わないほうがベター。

P.196

 

P.S花粉症がやばいですね。でも受診するの面倒なんですよね…。