病院薬剤師と処方箋

日々の処方鑑査や患者さん、お医者さんから質問されたことを自分なりに調べてアウトプットするブログです。

あいそなしがコミナティ(コロナワクチン)打つってよ②~接種直後の副反応~

 続きを書いていきます。

 

8. ワクチン接種直後の副反応について教えて下さい。P.13
これまでに報告された、新型コロナウイルスワクチンの接種後、すぐに現れる可能性のある副反応は、アナフィラキシーと血管迷走神経反射です。

 この2つの様子をみるため、接種後、15 分以上は、接種会場で座って様子を見ていただきます。ただし、過去にアナフィラキシーを含む、重いアレルギー症状を起こしたことある場合や、採血等で気分が悪くなった方や、気を失ったことがある方は、接種会場にて 30 分ほど様子を見ていただきます。
なお、医療機関や接種会場ではこれら副反応に対応できる体制を整えていますので、ご安心ください。
 アナフィラキシーはワクチンの副反応の一つで、じんましんなどの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状が、急に起こります。血圧低下や意識レベルの低下を伴う場合は、アナフィラキシーショックと呼ばれます。ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチンの場合、アナフィラキシーの発生頻度は、米疾病対策センターCDC)によると頻度は約 20 万回に1例でほぼ全員が回復しています。また 90%以上の人が 30分以内に起こっています。
血管迷走神経反射は、ワクチン接種に対する緊張や、強い痛みをきっかけに、立ちくらみがしたり、血の気が引いてときに気を失うことがあります。誰にでも起こる可能性がある身体の反応で、通常、横になって休めば自然に回復します。

 

 補足)

・国内におけるコロナワクチンは3月15日までに約29万回の接種が行われ、36例の急性のアレルギーの報告がありました。(0.0001%)

・米国の報告では、ペニシリンによる深刻なアナフィラキシー反応の有病率は5千人に1人、致死的なアナフィラキシーは 0.002%(5万人に1人)

・令和元年シーズンのインフルエンザワクチンの場合は、報告された副反応のうち重篤報告は、製造販売業者報告では100万人に1人(0.000097%)、医療機関報告では50万人に1人(0.00016%)

 

 

(感想) 

 ニュースなどでコロナワクチンの副反応の報道をやってて新薬だし、治験も色々、すっ飛ばしているところもあってなんか怖いなと思ってしまうのですがアナフィラキシーに関しては今のところインフルエンザワクチンよりかは高いけどペニシリンよりも低いんですね。少なくともアナフィラキシーに関しては今のところそこまで恐れる必要はなさそうですね。

 

コロナワクチンを接種した後の接種部位の痛みや発熱に使えるアセトアミノフェン(=商品名:カロナール)単剤の市販薬です。接種後、仕事などがあって病院かかってる暇がないよという方は下のリンクから購入できますのでお買い求め頂けたら↓

(個人的には病院にかかっていただいて先生から処方してもらったほうが良いのかなと思います。なぜなら病院にかかることでコロナワクチンによる副反応がどれぐらいの頻度で出るのか先生たちや製薬会社がより詳細に把握できるからです。

まだ、ワクチンが出来て時間が経っておらず未知数な部分もあります。これからより詳細なデータが集まって世界中の人が有効かつ安全にワクチンが接種できるようになればいいなーと思います)

最近は報道の影響でアセトアミノフェン(=カロナール)が入手しづらいみたいですね。 アセトアミノフェンが一番安全ではあります(腎機能が悪い方や喘息のある患者さん、妊婦さん、消化性潰瘍の方にも比較的使用しやすいです)がロキソプロフェンやイブプロフェンといったNSIADsもアスピリン喘息や腎機能障害がない、成分にアレルギーがない方、妊娠している可能性がない方、消化性潰瘍がない方にはむしろNSAIDsのほうがアセトアミノフェンよりも解熱や鎮痛効果は高いので良いのではないかと思います。 厚労省もNSAIDs(ロキソプロフェンやイブプロフェンなどのグループ名)の使用を承認しています。また、コロナが流行り始めた初期にWHOからイブプロフェンを飲むとコロナが悪化するので飲むのを控えるようにと発表がありましたが根拠とする理由が曖昧だったり、症例数がとても少なかったこともありそのあと発表を撤回して研究中と文言を変更しています。 なので腎機能が悪い、喘息がある、今までに薬でアレルギーが出た、妊娠中、消化性潰瘍になったことがあるといった方でない限りロキソプロフェンやイブプロフェンといったアセトアミノフェンではない解熱鎮痛剤でも問題ないのではないかと個人的には思います。以下にイブプロフェンやロキソプロフェンを含んだ市販の解熱鎮痛剤のリンクを貼っておきますのでどうしても受診できないという方はお買い求めください。