病院薬剤師と処方箋

日々の処方鑑査や患者さん、お医者さんから質問されたことを自分なりに調べてアウトプットするブログです。

あいそなしがコミナティ(コロナワクチン)打つってよ⑥~妊婦は打っていいの?~

 続きを書いていきます。

 

14. ワクチンは妊婦でも接種できますか?
妊娠中の方も新型コロナワクチンの接種を受けることはできます。ただし現時点では妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対するワクチンの安全性に関するデータが限られているので、リスクと有益性を良くお考えいただいた上で、接種されるかどうかの判断をしていただくことになっています。


なお、日本産婦人科感染症学会・産婦人科学会では、次のような提言をしています。
妊娠している可能性がある方も含め、器官形成期(妊娠 12 週まで)は、ワクチン接種を避ける。母児管理のできる産婦人科施設等で接種を受け、なるべく接種前と後にエコー検査などで胎児心拍を確認する。
○感染リスクが高い医療従事者、重症化リスクがある可能性がある肥満や糖尿病など基礎疾患を合併している方は、ワクチン接種を考慮する。
○妊婦のパートナーは、家庭での感染を防ぐために、ワクチン接種を考慮する。
○妊娠を希望される女性は、可能であれば妊娠する前に接種を受けるようにする(生ワクチンではないので、接種後長期の避妊は必要ありません)。

 

 

また、3月1日に、米国疾病予防管理センター(CDC)の予防接種諮問委員会(ACIP)
で、新型コロナワクチンの妊婦への安全性について、米国の最新情報が発表されました。それによりますと、2 月 16 日までのデータで、少なくとも 1 回以上同ワクチンを接種した妊婦は3万人を超えており、局所反応や全身反応について、妊娠されている方と妊娠されていない方の間で大きな差はなかったこと、流産等の妊娠に特有の問題については自然発生率(新型コロナウイルスワクチンが導入される前に起きていた頻度)と比較して大きな差異はなかったこと等が報告されています。

 

補足)

(妊婦がコロナウィルスにかかると↓)

・妊婦の COVID-19 では、妊娠可能年齢の妊娠していない女性の COVID-19 に比較して、有意に集中治療,人工呼吸を受け易かった。

参考)BMJ 2020;370:m3320, September 1 (online), 2020

 

(妊婦にコロナワクチンを打つ前に伝えること↓)

・流行拡大の現状を踏まえて、妊婦をワクチン接種対象から除外することはしない。接種する場合には、長期的な副反応は不明で、胎児および出生児への安全性は確立していないことを接種前に十分に説明する。

参考)日本産婦人科感染症学会および日本産婦人科学会

 

 

(感想)

 まだコロナワクチンが出来てから日が浅いのでしょうがないと思うのですがいくら今のところ妊婦の方打っても大丈夫ですと言われても長期的な副反応不明と言われると少し怖いですよね。

 

あくまでも個人的な意見で根拠もないのですが妊婦にコロナワクチンを打って長期間経過しても母体、児は問題になるような副反応は多分、出ないんじゃないかなと思っています。

 

 

コロナワクチンを接種した後の接種部位の痛みや発熱に使えるアセトアミノフェン(=商品名:カロナール)単剤の市販薬です。接種後、仕事などがあって病院かかってる暇がないよという方は下のリンクから購入できますのでお買い求め頂けたら↓

(個人的には病院にかかっていただいて先生から処方してもらったほうが良いのかなと思います。なぜなら病院にかかることでコロナワクチンによる副反応がどれぐらいの頻度で出るのか先生たちや製薬会社がより詳細に把握できるからです。

まだ、ワクチンが出来て時間が経っておらず未知数な部分もあります。これからより詳細なデータが集まって世界中の人が有効かつ安全にワクチンが接種できるようになればいいなーと思います)


 


 

最近は報道の影響でアセトアミノフェン(=カロナール)が入手しづらいみたいですね。 アセトアミノフェンが一番安全ではあります(腎機能が悪い方や喘息のある患者さん、妊婦さん、消化性潰瘍の方にも比較的使用しやすいです)がロキソプロフェンやイブプロフェンといったNSIADsもアスピリン喘息や腎機能障害がない、成分にアレルギーがない方、妊娠している可能性がない方、消化性潰瘍がない方にはむしろNSAIDsのほうがアセトアミノフェンよりも解熱や鎮痛効果は高いので良いのではないかと思います。 厚労省もNSAIDs(ロキソプロフェンやイブプロフェンなどのグループ名)の使用を承認しています。また、コロナが流行り始めた初期にWHOからイブプロフェンを飲むとコロナが悪化するので飲むのを控えるようにと発表がありましたが根拠とする理由が曖昧だったり、症例数がとても少なかったこともありそのあと発表を撤回して研究中と文言を変更しています。 なので腎機能が悪い、喘息がある、今までに薬でアレルギーが出た、妊娠中、消化性潰瘍になったことがあるといった方でない限りロキソプロフェンやイブプロフェンといったアセトアミノフェンではない解熱鎮痛剤でも問題ないのではないかと個人的には思います。以下にイブプロフェンやロキソプロフェンを含んだ市販の解熱鎮痛剤のリンクを貼っておきますのでどうしても受診できないという方はお買い求めください。