今日は大動脈解離の治療目標などをいつもの本で調べたので書いていきます。
【注射薬→内服薬への切り替え】
・急性期のなるべく早い時期から内服降圧剤を開始する
(↑内服降圧剤は降圧作用が十分に発揮されるまでに日数を要するため)
【大動脈解離の急性期管理のポイント】
①SBPを100~120mmHgを目標にコントロール。
②SBPをできるだけ下げて、解離の進行と破裂を防止する=左室収縮期圧を低減し、大動脈壁のずり応力を低下させる
③血圧や脈拍の詳細な調整が必要なため急性期は静注薬が必要
④心拍数を上昇させない薬を選ぶ
⑤亜急性期は病態を見ながら静注薬から内服薬に切り替える
⑥鎮静&絶対安静が重要。必要ならモルヒネなどの麻薬や鎮静薬も考慮
【大動脈解離の慢性期治療】
・発症から2週間以上経過した慢性期の大動脈解離例の予後は良好
・βブロッカーは入院などの解離関連事故を減らすという報告あり
・ACE-Iは腹部動脈瘤の破裂を予防するという報告あり
・SBP<130~135mmHgを目標とする(再解離&破裂の予防目的)
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