病院薬剤師と処方箋

日々の処方鑑査や患者さん、お医者さんから質問されたことを自分なりに調べてアウトプットするブログです。

K異常について勉強した①

今日はK異常についていつもの本で勉強したので書いていきます。

 

 

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【高K血症と心電図変化】

・テント状T波→T波増高→P波が少なくなる→wide QRSに変化→サインカーブパターン→心停止

P.154

 

【高K血症の原因】

①腎臓からのK排泄低下

②Kの細胞外への移行

③Kの負荷

→最大の原因は腎臓からのK排泄低下である

P.154

 

【高K血症を起こしやすい薬剤】

K保持性利尿薬、ジギタリス(←Kの細胞外への移行が原因。腎機能低下患者には注意)、ACE-I、ARB、NSAIDs、バクタなど

P.154

 

【高K血症について】

・血清K濃度:5.5mEq/L以上を高K血症と定義されている

・心電図変化を認める場合は緊急治療の対象となる

・6.5mEq/L以上では心停止or心室細動を起こすリスクが高いため緊急治療が必要

P.154

 

【高K血症の治療】

・6~7mEq/L以上&心電図変化がある場合は以下の治療を行う

心筋保護、心室細動予防目的でカルチコールの投与(※ただ、効果は1時間程度で消失)

カルチコール投与と同時にGI療法を行う(細胞内へKへの移行を促進させ、血清K値を下げる)

内服可能ならアーガメイトゼリーなどを内服させる

P.155