病院薬剤師と処方箋

日々の処方鑑査や患者さん、お医者さんから質問されたことを自分なりに調べてアウトプットするブログです。

ミルリーラの添付文書やりおった!!

EFが低下した患者さんに強心剤としてミルリーラ(PDE-Ⅲ阻害薬)が処方されることが当院ではあります。

 

その時の処方って基本下記のような感じなんです。

 

ミルリーラ(10mg/10ml)2A+生食30ml 2ml/hr

 

体重が軽すぎたり、重すぎたり、腎機能が悪い場合は組成が変更されることがあるのですが基本、この処方なんです。

 

でもミルリーラの添付文書を見ると

 

ミルリノンとして体重1kgあたり50μgを10分間かけて静脈内投与し、引き続き1分間あたり0.5μg/kgを点滴静脈内投与する。なお、点滴投与量は患者の血行動態、臨床症状に応じて1分間あたり0.25~0.75μg/kgの範囲で適宜増減できる。また、患者の状態によっては、点滴静脈内投与から開始してもよい。

 

となっています。

 

でも「体重1kgあたり50μgを10分間かけて静脈内投与」なんてやり方をしたことないんですね。なんでだろう?と思って例のごとく「処方Q&A 循環器疾患」で調べたところ

 

不整脈リスクがあるので急速飽和(←「体重1kgあたり50μgを10分間かけて静脈内投与」のこと)はせず、維持量から開始する

 

ファー

 

ちなみにこの本に記載されているミルリーラの用法は

 

ミルリーラ0.25~0.5γ/日 持続点滴

(↑腎機能障害がある場合は0.1~0.25γ/日 持続点滴)

 

添付文書に書いてある用法って現場に即していないこと多いですよねってお話でした。

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今日は仕事休みでした。

 

休みだったけどほとんど家の事をしてたのであんまり休めなかったです…。

 

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