こんにちは。北極、36℃になったって話を今日、妻からきいて地球温暖化やばくない!?と思いながら暖房つけてるあいそなしです。
今日は久しぶりに呼吸困難と胸水貯留を主訴に肺がんが疑われ、入院になった呼吸器科の患者さんにユニタルクによる胸膜癒着術が処方されました。
あまりにも久しぶりだったので復習がてらユニタルクによる胸膜癒着術を書いていこうと思います。
・悪性胸水とは?:胸膜播種や腫瘍など、がんが原因となって胸腔内に液体が貯留した状態
・胸膜癒着術をする目的:胸水再貯留と肺の虚脱の予防
(胸水は胸壁と臓側胸膜(肺)の間にたまるため、そこをユニタルクで人工的に胸膜炎をおこし癒着→胸水貯留を予防する)
・胸膜癒着術の適応:胸腔穿刺で症状緩和が得られた全身状態が比較的良好な患者(生命予後は1カ月以上が望ましい)
・癒着剤注入による副作用:発熱、胸痛(胸痛には癒着剤に先行してキシロカインの胸腔内注入や鎮痛剤の投与が望ましい)
・当院での胸膜癒着術時の処方↓
ユニタルク4g 1瓶
キシロカイン1%10ml
生食100ml
胸膜腔内注入
・投与後すること:癒着剤を胸膜腔内に行き渡らせるためにクランプを外すまで患者の体位を15分毎にゴロゴロと替える