続きを書いていきます。
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【重症度別の抗菌薬選択】
◎市中発症の胆管炎
GradeⅠ
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・SBT/ABPC3g×4+アミノグリコシド系 ・CMZ1g×4 ・CTM1g×4±MNZ |
GradeⅡ |
・TAZ/PIPC4.5g×4 ・CTRX1g×1±MNZ |
GradeⅢ |
・TAZ/PIPC4.5g×3 ・CFPM1g×3±MNZ |
※GradeⅠには緑膿菌カバー不要(=胆管炎/胆のう炎だからと言ってなんでもかんでもSBT/CPZってことではない)
※B.fragilisの耐性化が進むCLDMもドレナージができていればMNZの代替薬になる。
※アミノグリコシド系は1日1回投与方法が望ましい。(腎機能が問題なければ(Ccr>50ml/min)GM:5mg/kg/日、AMK:15mg/kg/日。※体重は理想体重を用いる)
◎・医療機関への暴露が濃厚で培養途中経過判明前or培養陰性の場合
・胆道系にデバイスがある場合で培養途中経過判明前or培養陰性の場合
1. TAZ/PIPC4.5g×4 2. CFPM1g×3±MNZ |
※B.fragilisの耐性化が進むCLDMもドレナージができていればMNZの代替薬になる。
P.113
【胆道感染症の起因菌】
市中:グラム陰性桿菌(大腸菌やクレブシエラなど)±連鎖球菌、腸球菌
医療暴露歴あり:市中+SPACE(セラチア、緑膿菌、アシネトバクター、シトロバクター、エンテロバクター)
P.114
【胆道感染症と嫌気性菌】
嫌気性菌の血液培養陽性例は少ない。
基本、ドレナージができていれば嫌気性菌はそれほど問題にならない(※ただし、重症例では嫌気性菌カバーを検討)
P.114
P.S私はこの本のほかに感染症プラチナマニュアルという本も持っているのですが治療薬については岸田先生が推奨する薬と少し内容が異なってました。現場では時々、どっちの本に書いてある薬を選ぶべきか悩みます。
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